重度自閉症のたっくんとの日々

2歳で言葉がでず自閉症と診断されたたっくんとの日々を

自閉症について調べたこと

自閉症の男女差から解決の糸口?

ウォールストリートジャーナルでこんな記事がでていた。

自閉症に男女差があるのはなぜか
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324826304578468022782321746.html

例えば遺伝子、ホルモン、ないし脳の構造の違いなどによって、男児は自閉症に対してより脆弱(ぜいじゃく)なのかもしれないと推測している。


遺伝的な見地からすると、男児が自閉症への感受性が強いのではなく、むしろ女児が自閉症から守られていることを示す証拠が増えている。


同チームは、自閉症に関連する高リスクな遺伝的変異が実際には女児の方が男児より多く、平均で2倍多いことを突き止めた。しかし、同大学の博士研究員スティーブン・サンダース氏は、女児の方が自閉症の特徴を現すことが少ないため、女性であることに関する何かが自閉症に対する防御になっていると指摘した


女性であることに関する何かが自閉症の防御になっている・・・なるほど。

 全体的に、自閉症の男児と女児は健常児に比べると目を見る頻度が少なかった。これはこれまでの研究と一致した結果だった。男児がアイコンタクトをした量と社会的障害のレベルとは、直接的な関係がみられた。目を見ない男児は社会的障害が重度だった。

 一方、自閉症の女児は正反対の傾向を示した。エモリー大学の大学院生ジェニファー・モリウチ氏によると、比較的目に集中していた女児で社会的障害が重い傾向があったという。

 同チームは女児と男児で目を見るタイミングが大きく異なることを発見した。これは男女で同じ手掛かりに従っていないことをうかがわせる。


応用行動分析でも、男児と女児で観察するポイントや扱いは違うのかもしれないですね。

うちの娘も自閉症の傾向が実はあって女児だからなんとかなっているというような気がしてきちゃいました。

まぁ実際はどうなのかわかりませんけど。

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自閉症・広汎性発達障害というもの

自閉症スペクトル障害や広汎性発達障害は「障がい」だ。
じゃあ障碍ってなんだろう。

Wikipediaにはこうある

障害者(しょうがいしゃ、18歳未満の場合は障害児、「障礙者」や「障碍者」とも表記する場合がある)とは、何らかの原因によって長期にわたり日常生活または社会生活に相当な制限を受けざるを得ない人のこと。法律の定義上は、身体障害者、知的障害者、精神障害者、発達障害者を含む。至極軽度の障害によって制約を受ける者も分類上は同様に呼ばれるが...


身体の障害は外見でわかるので定義しやすい。
しかし知的障害、精神障害、発達性障害って、明確な定義がしにくいのは間違いない。
軽度、重度という言葉があるように、症状自体がスペクトルのように差があるからだ。

でも定型発達、健常と呼ばれる人々も能力には大きな差がある。
物覚えが悪い、集中力がない、物体認識能力が低い、コミュニケーション能力が低い・・・etc.
これって健常の人々でも普通のことだし、心身の状態によっても能力は左右されてしまう。

これらすべての能力が平均的に一定値を上回っている人が健常、いくつかが一定値を下回ると「障害」と言われるということだと、私は考えている。

そう考えると「健常」ってすごい。
例え低かったとしても、全ての能力が平均的にちゃんと備わっているというのは、ものすごいことであり、「人間」という存在自体が奇跡のように思える。自閉症児に関わって改めて実感。

自閉症や広汎性発達障害は原因がわかっていない。
脳科学的アプローチから、精神医学的アプローチからなど様々な角度からアプローチされていても、時々真実かどうかわからないような発表がされるだけだ。

人間の能力自体に上下があって、あらゆる方面で能力が低いということは、医学的なアプローチからでは解決できないような気がしている。できたとしたら、健常な人もみな高能力、高機能にできるような、神の所業のように思える。

実際にABA応用行動分析による訓練で健常近くまで能力を底上げできる発達障害や自閉症児が少ないながらもいる。

生物学的、医学的な原因はもちろんあるとおもう。でも、その原因が、定型発達でも分野によって能力が極端に低いことがあるのと同じ原因だとしたら、その生物学的、医学的解決方法は天才の量産を可能にするようなものではないかと思える。



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アスペルガー症候群がなくなる

新しいDSM、自閉症診断の指針から
アスペルガー症候群の病名がなくなり、
自閉症スペクトル障害に統一されるとのニュース。

たっくんは完全重度だから今は影響ないけど、
能力が向上してコミュニケーションが少しずつできるようになったら
影響がありそうな懸念もあるかと心配してみた。

USでは、必要な人が適切な支援を受けられなくなることが懸念されているようだ。

日本では、世間の認識も遅れていて、
元々アスペルガーの診断が少ないために、
自閉症と診断される人が増える可能性が高いとの指摘がある。
一方で、呼称が一本化されてしまうことで、障害の度合いに応じた支援が受けられなくなる懸念があると言う。

息子が比較的重度な私たちにとって、
今は障害の度合いに応じた適切な支援を受けられているとは到底思えない。
高機能な人にとってはレベルの低いこと、重度な人にとってはレベルの高いことを要求されることがままあるグループ療育が主体の日本では、
むしろ自閉症の認識を広めて、療育体制を見つめ直すいい機会なのではないかとさえ思う。

健常者にとっても自閉症の増加は他人事ではなくなる。診断が増えると言うことは、
社会人の年齢になった時に自立できるような療育体制をとれるかは大切なことになる。健康保険や税の支出をいかに抑えるか考える必要が出てくるからだ。
要介護を減らすためにいかに多くの人に自立につながる支援をできるかを考えなければならない。

切り捨てるという意見も出るかもしれない。しかし、該当者が増えればそうも言えなくなる。

自閉症の診断を受ける人が増えて単にお金をばらまくこれまでのような政策がおこなわれるなら、日本の国も医学会ももうだめだ。
上に立つものが将来を見越した人材の活用を出来ないようでは会社が危ういのと同じだ。
目の前の経費削減と利益にとらわれない、将来的な自立にむけたことにこそ予算が投入されるべきだと思う。
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記事紹介 【自閉症の人たちがハイテクの仕事で成功】

自閉症の子供を持つ親が元気づけられる記事をご紹介。
少なくとも私は少し元気でた。

【自閉症の人たちがハイテクの仕事で成功】
http://jp.techcrunch.com/2013/04/23/20130422autistic-workers-can-thrive-in-high-tech-jobs/

基本的な生活スキルや最低限のコミュニケーション能力さえあれば、
人は使いどころですよね。

プログラムなら私でも教えられるぞ!
現段階ならですけど。

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障害者相談支援事業の実施状況等の調査結果について

厚生労働省のPDF

障害者相談支援事業の実施状況等の調査結果について
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/h24-syogaisoudansien.html

対象の市区町村の数は1,742。

調査結果によると2,753、1市区町村あたりの事業所数は1.58。
市区町村といっても大小さまざまだと思うがこの数字は自治体ごとに2つを切っているというのはさすがに少ない気がするがそれはいいとして。

事業をやっていて提供側の人数や規模は調査・報告されているが肝心の利用者数に触れていない。

1事業所あたりどれくらいの利用者がいるのかわからないから
事業所自体が足りているのかどうか判断できない。

1セラピストや1管理者あたり何人程度の利用者の担当をしているかわからないので
対応者の教育が必要なのかどうか判断できない。

地域別にそれがどのように分布されているかわからないから、
どの地域に増やすべきなのかも判断できない。

なかったけど増やしていますということだけは過去の資料と比べるとわかるが
どれくらい効果がでたのか、これからどうしていけばいいのかも全く判断の材料にならない。

設備や人員の設置数が増えたのは効果ではなく整備であり前提。

どこに何がどれだけ足りてなくて、どこで何が不足しているのかを判断し
必要なところに予算を割いて、不要なところの予算を削る。
それが事業というもので、公だろうがそれは変わらないのではないだろうか。

これが仮に会社だったら
「利用者数はわからないけど店舗をこれだけ設置して店員をこれだけ配置しました」
そういうレポート。話にならない。

調査に予算を出してこのレポートが出てきたら
まともな経営者や投資家ならやり直しを要求するに違いない。

むしろその前に現場のディレクターやマネージャレベルで差し戻しされるだろう。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/toukei/
ここからリンクされている他の調査もざっと目を通したがどれも似たようなもの。

これから先に生かすことができないものを作って何になるのか誰か教えてください。


世間の自閉症の理解はやっぱり必要

「自閉症」のキーワードで検索やニュースを読む癖がついてだいぶたつ

先日の大阪維新の会の件もそうだけど
世間の自閉症に対する理解が乏しいのはまだ見過ごせるにしても
影響力のある人々が誤解やデタラメを世間に広めるのは見過ごせない

このやり取りを見て
皆さんにも考えてもらいたい

「知識偏重の教育は自閉児を生む←デタラメ」 - 東大パパさんのブログ
http://www.todai-papa.com/2012/09/post-253d.html

「デタラメですか?」
http://www.pygmalion.co.jp/blog/2012/09/post-98.html

なんだか「議論」ではなく売られた喧嘩は買ってやるにしか見えないし反論も滅茶苦茶。
ピグマリオン研究所なるものを初めて知って調べてみた。

教育思想もやっていること自体も悪いものではない。ただし定型発達の子供が対象なら。

デタラメと否定されているのはあくまで「知識偏重の教育が自閉症を生む」ということ。
東大パパさんもそれ以外のピグマリオン研究所がやっていることについてどうこう言っているわけではない。
論点を理解しないで反論ではなく反撃したいだけのように読み取れてしまう。

「育て方が悪いと自閉症になる」という考えは知識不足による失礼な発言でした
と公式に謝罪しておしまいにした方が良かったのではないかと。
定型発達対象の教育思想自体は悪いものではないのだから。

東大パパさんの方もこっちはこっちでそっけなさすぎて伊藤さんの方は
人格や思想否定にうけとってしまったのだろうけど。

これで終わらせると理解が進むという良い方向に向かうのではなく
互いの擁護派の無用な感情否定で
あるべき理解の進行を阻害されるような気がして仕方がない。

あらためて
育て方で子供が自閉症になるとか冷蔵庫マザーとか言われていたのは
アメリカでは1960年代まで半世紀も前の話ですよ。
日本ではいまだにこういう発言をする人がいて
それが教育に広く影響を与えられる人だということは
差別や虐めを助長しかねない深刻なことです。

立場をわきまえて発言されることを切に望みます。

東大パパさん30代って年近いし知ってる人だったらどうしよう。。。

自閉症関係の本 2013-02

わが子よ、声を聞かせて―自閉症​と闘った母と子


リカと3つのルール: 自閉症の少女がことばを話すまで​


もっと早く読めばよかった。
診断直後に読めばよかった。
むしろ診断前から知っておきたかった。

自閉症と診断されたらまず読んだ方がいいと思う。
私はこの二冊で希望を持てました。

妻との情報シェアと格闘

最初にこちらのサイトは私見ではあるが
個人的には非常に参考にさせていただいたのでご紹介。
親の目からみた自閉症に対する問題書籍

妻は子供の世話があることもあるが
元々あまり活字を読まない。
妻が本を読んでいる姿、
結婚して10年近く経つが、
よく考えたらほとんど見たことがない。

私は通勤時間や昼休みに自閉症の情報をたくさん仕入れる。
それくらいしか平日は出来ない。

私が読んだり勉強するだけでは意味がないから
今月から妻にあの手この手で
良い情報をかいつまんでシェアすることにしている。
金銭的にキツイ中でiPad miniを買って
Gmailアカウントつくって
Googleカレンダー設定して
予定のシェアの方法を教えて
自閉症に関する問い合わせするときや返信は必ず妻をccかbccに入れる

一緒にいられる時間は限られていても
お互いの予定や情報をシェアしやすいようにした。

伝え方や要約の仕方は試行錯誤中
ただ本を渡したり
URLを送っても妻は見てくれない。
毎日のセラピーもなかなかやってくれない。

この前は、本に、折り目を入れて、
読んで欲しい場所まで伝えたら
やっと読んでくれた。

我が家では妻にもABAが必要なようだ…
新人教育の方がまだ楽だな…

妻に全部にプロンプト作りながら、
仕事も環境作りもは結構キツイ
誰かいいやり方があったら是非教えていただきたいです
妻への、または、夫への応用行動分析の強化方法を…

東田直樹さんの本を読んで

東田直樹さんの本を読んで
ブログを読んで
私は何度となく一人で泣いた

自閉症は本当に
何もわかっていないことだらけで
彼の症状がたっくんと同じとは限らない

でも確信を持たせてくれた

私の言葉は
たっくんに届いている
たっくんに届くのだと

自閉症という
思い通りに動いてくれない
体に閉じ込められた
私達と何も変わらない
意識がそこにあるのだと

認識を心から改めた

自閉症は精神疾患じゃない
人格障碍じゃない
ただ不自由な体に閉じ込められた
人格がそこにある
身体の障碍なのだ

たっくんの意識は
不自由な脳と体に閉じ込められて
助けを求めている

少しでも
自分の意思でコントロールできる
肉体と感情を求めて
暗い暗い部屋の中を一人で彷徨っている

繊細なんだから特別に扱いなさい?
厳しい訓練は虐待に近い?
見せ物動物やロボットじゃない?
心が大切?

自立できる能力が身につかない方法論が
言っていることはみんな同じだ
障碍者なんだから諦めて
本人の安らぎだけを尊重して
欲求の範囲でできることだけ伸ばして
真綿でくるむようにして育てて
一人で生きられなくてよくて
両親が世話すればいい

心ってなんだ?
欲求を指しているのか
感情を指しているのか
意思を指しているのか
思考を指しているのか
私にはそれすらわからない

それを言う人は
わかっているのだろうか?

欲求も感情も意思も思考も
全部複雑に絡み合って
心を形成する要素だとしたら

人間の尊厳では
生理的な欲求や快不快の感情よりも
本人の成し遂げる意思の有無と
創意工夫する思考こそが
尊重されるべきではないのか

心などという大きくて曖昧な言葉で
意思や思考を
ないがしろにできるはずがない
自閉症を人外の者にしたてあげようとするな

たっくんは僕らと同じだ
意識をもった人間だ

能力の獲得が遅くても
思い通りに心や体を
コントロールできなくても
能力を獲得できるのだ

たっくんの意識が
成長して高度な意思や思考を獲得した時に
欲求を抑えたい
何かを成し遂げたい
と考えるようになった時に
欲求や感情だけに従ったスキル向上しか
与えられていなかったことを知ったら
彼は一人の人間としてそれを悲しむはずだ

親を恨むかもしれない
本当の欲求を人に伝えられていればと
暗い狭い脳内の部屋の中で
孤独に自分を責めるかもしれない

たっくんが言葉やコミュニケーションを
獲得する為の努力は
一般家庭の子供がメジャーリーガーになる為に
必要な努力よりも辛いかもしれない

それでも私はたっくんにそれを求める
私はその為に自分のできることはなんでもする
誰に責められようが鬼と言われようが
虐待と言われようがたっくんに恨まれようが
私はたっくんを愛しているし
憎むことなど一生できはしないのだから

自閉症の本 2013-01

しばらくの間、自閉症に関して調べるのにネットだけでなくて
毎月数冊ずつでも本を買って進めることにしました

 

タイトルの通りあきらめてはいません^^;

ブログはじめることにしました

我が家のたっくんが自閉症と診断されて1年近くがたちました
療育ははじめていますがまだ色々とできていない日々です

きっとずっと続くこと
似たような状況の人の励みにもなる
わからないことだらけだけど残しておけば参考にもなる

そう思ってブログを始めることにしました

診断されてから
色々調べてみましたが
半年くらい前から結構劇的に色々な情報が

つい先日の記事ですが特効薬ができるかも!
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20130105/953790

このへんは診断次第ですね
http://diamond.jp/articles/-/29969?page=2

とりあえず明後日10日に大きな病院で診察してもらえることになってます。
予約がなかなか取れなくて3ヶ月かかってやっとです。
いろいろ聞いてきてここに書こうと思います。
Welcome
このブログは主に自閉症児育児とその家族の日々、応用行動分析(ABA・行動療法)による療育の記録などを綴っています。

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